コレルリ/バルビローリ編:オーボエ協奏曲ヘ長調
Corelli/arr.Barbiroll: Oboe Concerto in F-major
アルカンジェロ・コレルリ(1653〜1713)はイタリアのバロック音楽の作曲家で、いわばヴィヴァルディの先輩格に当たります。概してバロック音楽の作曲家は大小さまざまな作品を山ほど書いているのですが、コレルリが遺したのは『ラ・フォリァ』などのヴァイオリンソナタやトリオソナタ、あとは『クリスマス協奏曲』に代表される合奏協奏曲等、どれも小規模かつ限られたジャンルの作品ばかりです。しかし彼の、あの一見何の変哲もなく、それでいて説得力を秘めた美しい旋律の数々は今なお評価が高く、後にラフマニノフやクライスラーなどが自分用のレパートリーとして彼の作品を引用し、リメイクした曲を書いています。
このオーボエ協奏曲もそういったコレルリのエッセンスを現代に蘇らせた作品のひとつで、イギリスの指揮者ジョン・バルビローリが、オーボエ奏者である奥さんへのプレゼントとして、「ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集Op.5」の一部をオーボエと弦楽合奏のために編曲したものです。
第1楽章 プレリュード(原曲:ソナタOp.5-10 第1楽章)
第2楽章 アルマンド (原曲:ソナタOp.5-10 第2楽章)
第3楽章 サラバンド (原曲:ソナタop.5-7 第3楽章)
第4楽章 ガヴォット (原曲:ソナタOp.5-10 第4楽章)
第5楽章 ジーグ (原曲:ソナタOp.5-10 第5楽章)
(2009.5.30)